匠の技

先日、阪急うめだ本店のギャラリーで開催されていた回顧展へ行きました。

行われていたのは、日本画家である後藤純男さんの回顧展です。

恥ずかしながら、名前も作品も知らなかった私ですが、全ての作品を見終わった後は作品で頭がいっぱいになっていました!

 

”春夏秋冬”で作品スペースが分かれていました。

まず目に入るのが富士山を背景に桜が描かれた大きな作品でした。その作品の横には桜が描かれた屏風が展示されており、説明がなくても春の作品空間なのだと理解できました。

許されるギリギリのところまで近づいて絵を見ていると、花びらの描き方や色の重ね方などの細かい技術が感じられました。

抽象的風景画も展示されていたのですが、色使いがとても暖かく、人工的なものを感じさせない自然豊かな作品が春と夏は多かったです。

そして、夏を過ぎて秋のスペースに入りました。

春夏と同じように大きな作品がやはり初めに目にとまりました。

その他にも、滝が描かれた作品等がありどれも素晴らしかったのですが、「秋の談山神社多武峰」と言う作品は、本当に感動しました。

近くで見たときの細かい部分もですが、冬のスペースへ移動する際に振り返って見てみると、先程まで絵画として見ていたのにも関わらず、写真ではないかと錯覚してしまいました。大きな作品のため、なかなか全体を見るにも距離を取って見ることが難しいと思いながらも、名残惜しくて振り返ると思った以上の嬉しい衝撃が襲ってきました!!

そして、その衝撃を引きずりながら冬の作品スペースへ移りましたが、ここでも驚きました。

 

「新雪嵐山」と言う作品なのですが、自分が絵の中の橋へ向かっている途中なのではないかと思うほど、意識していなくても描かれているその場を想像させられました。

 

いろいろな作品の中でも、主に秋と冬の作品に感動しながら、作品のグッズコーナーに辿り着き、見終わってしまったと言う感情とグッズを早く見たいという感情を整理しつつ、いろいろなものを購入しました。

 

この、後藤純男さんの回顧展で感じたのは、繊細な技術の積み重ねが大きく大胆な衝撃を人に与えるということです。今更と思う感想かもしれませんが、改めて積み重ねていく技術と最後まで完成させる技術というもの、本当に素晴らしいと思いました。

何事も続けることは、やはり自分の力になりますね!