【京都・龍安寺枯山水】十五の石をめぐる謎
新緑の季節ですね。世界遺産にも指定されている方丈庭園として有名な京都・龍安寺の石庭を訪れました。
遠近感をより感じられるように奥に行くほど低く、近くになるほど高くなるよう造られた、「油土塀」という味わい深いフレームで15個の石と白砂を閉じ込め、いわゆる「禅」と呼ばれる、自分と向き合う為の静寂な世界感を感じる事のできる空間を創りあげています。まさに瞑想や座禅の場にふさわしい造景ですね。
このような「枯山水」という簡潔美の極致である禅の為の庭は、座って見るのが正しい鑑賞スタイルだとか。
また15の石を並べたこの庭園は、どこから眺めても必ず1個は他の石に隠されて見えないようになっているそうです。
このように緻密に計算された庭園がいつ、だれがどのような目的で造ったかはっきりしておらず、虎が子を連れて川を渡る姿に見立てる「虎の子渡し」をはじめ様々な憶測をよんでいます。
15という全ての石を1度にみることができない、「不完全」な世を表現しているともいわれるこの日本庭園。
現代の人々が、あーでもない、こーでもないとこの庭に秘められた謎を読み解こうとする姿こそが、作者の意図だったのかもしれませんね!?皆さんも是非、自分なりの答えを見つけに足を運んでみてはいかがでしょうか。
■龍安寺公式HP